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成果報告会案内状

学力向上プロジェクト委員会委員長
竹下佳余(東京都千代田区立九段小学校)
はじめに
ICT環境の整備、それらの効果的活用が模索される中、デジタル化・ネットワーク化に対応する学校放送や放送学習の在り方への関心も高まっています。また、国際学力調査の結果発表を期に、学力の問題がクローズアップされてきました。本研究はこれらの実状を踏まえ、今必要とされる学力を『学びの基礎力』『確かな学力』『生きる力』で構成される「豊かな学力」と定義し、放送教育と学力向上の接点を実践的に開拓することを目指しています。
①番組の特性を吟味し、豊かな学力の向上を実現する放送学習の実践を蓄積、発信する。
②学力向上を検証する評価の在り方を検討する。
③NHK・研究者との共同研究、全国各地の教員や外部組織との実践交流など、研究ネットワークやコミュニティーの拡充を図り、放送番組活用の普及・促進を行う。
これらのことを研究の柱に据えています。
研究3年目の今年度は、異校種間の研究交流を深め、番組活用を軸にした系統的な学力の向上、新番組の指針に対応した番組活用の在り方の研究に重点的を置き、3年間の研究の成果を、「学力向上に資する実践」を基点に、放送教育の理念や放送学習がもたらす新たな可能性としてまとめ、放送教育の普及に寄与したいと考えています。

1.プロジェクトの目的
  • 子どもの実態に合わせて番組活用や授業設計を行い、豊かな学力の育成に向けて多面的なアプローチを志向する力を磨く。
  • 『豊かな学力』を培う多様な実践の蓄積、授業研究による成果の分析・検証等を通して、放送番組がもつ情意性、作品性、ストーリー性といった他のメディアにはない特性が、「学びの基礎力」「確かな学力」「生きる力」の育成にどのように機能しているのかを明らかにする。その特徴的なものを「活用モデル」としてまとめ、上記の3つの学力や「豊かな感性」「学ぶ意欲」「思考・判断」という放送教育の得意とする点から、体系的に分類・整理し、放送学習が学力向上に資する取り組みの指針を示す。
  • 評価方法やデータの蓄積方法の検証、外部研究機関との研究交流や協議会の持ち方の工夫により、放送番組の利用と学力向上の接点を、具体的かつ客観的に示す。
  • NHKの学校放送制作者・研究者との共同研究という舞台を生かして、新番組の制作やデジタル教材(地上デジタルの分野も含む)の開発等の先進的な情報を積極的に求めたり、校種をまたいで系統的に学力向上を図ったりする等、放送教育の新たな展開を探る。
  • 学校放送という全国一律に活用できる教材によって研究を推進し、実践の成果を提案する・評価を得る等の研究活動を幅広く行うことで、番組活用の有用性を様々な視点から考察する。その際、複数の校種の教員がどう研究に関わりながら学力の向上を目指すのか、研究体制についても提案する。

2.構想
教育放送番組の多様化
○  デジタル教材との複合利用に合わせて様々なタイプ(構成)の番組が作られている。
デジタル教材の「ビデオ」「クリップ」などから、学習に活用できる情報を得ることができる。
教育放送番組のデジタル化
 
教育放送番組を活用した学習に
どんな可能性が生まれるか?
 
「番組視聴→興味関心を広げる→学習課題をつかむ→主体的な学びを期待する」にとどまらない放送学習。
番組とともにデジタル教材からの情報を活用した放送学習
一斉学習と個別学習を教科、番組、学習のねらい、番組活用の目的などによって柔軟に組み合わせた放送学習。
 
「豊かな学力をはぐくむ放送学習」の在り方について研究していく。
 
「豊かな学力」を確実に向上させるために、番組活用のねらいを明確にする。
デジタル教材の活用も視野に入れ、番組利用の前後にどんな活動や教材を用意するかを考え、単元や授業をコーディネートする力を養う。
実践を通して、放送学習の効果を検証し、全国の方と情報交換をしていく
教育放送番組を利用した授業実践を、意図的・計画的に行い学習効果を検証する。さらに、その成果を全国各地に発信する。
実践をめぐって情報交換・議論を行い、授業力をアップさせる。良い実践を紹介することで、番組を活用したいと思う人が増えると考える。

3.プロジェクトメンバー
①全国の幼稚園・保育所、小学校、中学校、高等学校、盲・聾・養護学校の教員
②NHK学校教育番組制作者
③専任講師 大阪教育大学教授 木原俊行先生

4.プロジェクトスケジュール
○委員会・研究会を毎月1回行う。
・第1期(研究内容検討、年間指導計画作成)
4月: 18年度研究報告書発送
研究方針・内容の検討、年間研究計画作成 組織作り

5月: -松下教育助成-実践研究助成(19年度) 助成金贈呈式に出席
アクションプラン(各自)の発表と検討
研究授業①に向けて(指導案検討)
6月: 研究授業①に向けて(指導案検討)
7月: 授業研究① 小学校2年・算数
8月: -松下教育助成-実践研究助成(18年度)「成果報告会」に出席
学力向上プロジェクト夏季特別研修
・第2期(授業実践、放送教育研究大会等参加、研究のまとめ)
9月: 研究授業②に向けて①(指導案検討)、リーフレットの発行
10月: 全国大会発表に向けての準備
放送教育研究会全国大会や各ブロック研究大会での提案
全日本教育工学研究協議会への参加
11月: 研究授業③に向けて(指導案検討)
研究授業② 中学校2年・数学
12月: 授業研究③ 小学校6年・算数
研究のまとめ、報告書執筆
・第3期(紀要作成、成果報告、次年度計画)
1月: 報告書執筆・検討
研究授業に向けて②(指導案検討)
2月: 報告書完成、研究報告会
3月: 次年度計画、報告書の発送


5.「豊かな学力」とは
講師 大阪教育大学教授 木原俊行先生

今日、子どもたちの「学力」の育成、その充実への期待が学校現場に寄せられています。全国放送教育研究会連盟(全放連)研究部では、今年度、放送学習による「学力向上プロジェクト」を発足させました。これは、放送教育と学力向上の接点を実践的に開拓し、その意義や可能性を提案しようとするものです。 今求められる「学力」は、決して知識・理解に限定されるものではありません。いわゆる「確かな学力」は、それに加えて、関心・意欲・態度、思考・判断、技能・表現の要素を網羅するものです。さらに、知識・理解の獲得は、基礎体験や基本的生活・学習習慣など(学びの基礎力)に支えられていますし、生活や社会への適用によって磨き上げられます(生きる力)。「学力向上プロジェクト」では、これらの能力・資質をトータルにはぐくむことを念頭に置いて、それと放送番組利用の関係性を幅広く見いだしています。 例えば、学校放送番組の継続視聴は、学ぶ習慣の形成に資するに違いありません。番組及びそれに関連したWebには、映像の情報量の豊かさ、ジャーナリズム精神、情意性、作品性やストーリー性といった特長があるので、学ぶ意欲の喚起、思考・判断のモデルの提供等に役立ちます。全国大会で、またブロック大会等で、さらに全放連のWeb上で、この「学力向上プロジェクト」の新しい挑戦が全国の放送教育実践家の取り組みと共鳴することを願っています。

①「豊かな学力の3層構造」



②放送学習でねらうもの…思考力を核とする確かな学力
○資料活用の技能・表現→教科によってデジタル教材の生かし方は違うべき(例えば社会科と体育科)→評価の観点をおろそかにはできない。

③思考力育成方法のリニューアル
○多メディア・多情報(IT活用)による学び
→体育科・表現
→生活科・成長単元 自己の成長を振り返るアンケートを実施し、結果をPCに入力。
活動の意図は、尋ねる相手によって結果の傾向が違うことに気付かせる。
→国語科・話す 個別に繰り返し自分の姿をモニタリングし、自分の弱い所を集中的に高める。
○リアリティのある学び(放送学習の得意分野)
→社会科・戦争体験を聞く(人・番組) 教科書の中身を超えるリアルな情報を提供。
→家庭科・制服改革
→算数科・単位量あたり コンビニ開店プロジェクト(新しいコンビニをどこに開く?)
○少人数指導等の学習集団の多様化 
○T1,T2とも同じくらいの活躍を。2人の教師が共鳴する時間も必要。空間的レイアウトを工夫し、
教師と子どもがパーソナルな関係を築く。
社会科における習熟度別指導…T2は、デジタル教材。(構想)

○目標に準拠した評価の徹底
学習プロセスの確認(掲示物などを利用)→評価規準・評価基準の明確化(板書で基準の内容もさりげなく示す)→評価方法の工夫(全体を担任が担当、ある一部分をT2が集中して評価→指導)→評価した結果を生かして学び直す…(補充学習をするのか? 発展学習をするのか? 学習プロセスのどの部分を補充・強化するのか?)


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