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放送教育ネットワーク

写真 高校進学率は現在97%を越えるようになり、勤労青少年を対象にしていたNHK学園高校も不登校、進路変更、学力不振などの理由により全日制になじめなかった生徒の、いわゆる若年層の入学が大幅に増加している。
平成元年に、修学年数が4年から3年の変更に伴って若年化が顕著となり、現在10代の生徒の入学は7割を越え、中学校卒業と同時に入学する生徒も、新入生の3割を占めている。また、転編入生も年々増加し、現在は入学生の5割に達しており、今後ますます増えるものと思われる。
NHK学園は放送を利用しているので、スクーリングが月1回程度のため、不登校であった生徒や、集団生活になじめない生徒にも学習しやすく、中学校で1度も登校しなかった生徒が3年間で卒業し、親や中学校の先生に感謝されることも珍しいことではない。

写真 生徒層の変化と共に、能力、理解度などの異なる生徒が多くなり、これらの生徒の実態に即した学習指導が急務となっている。これに対応するため生徒が理解度に応じて習熟度別に学習できるように、一部の科目で2種類の習熟度別リポート(複数リポート)を作成し、生徒に選択させている。
また、これからの高齢化社会を迎えて福祉への理解を深めてもらうと共に、選択科目の幅を広げるため、平成11年度から専攻科の福祉科目を選択科目として開講し、多様化した生徒の個性と能力に合わせた教育課程を実施している。
平成15年度からの新教育課程の実施に当たっては、さらに多くの科目を設置し選択の幅を広げ、進学など生徒の多様な要望に応えるようにしていく。

写真 大学進学者は、増加の傾向にあり、特に平成になってからは著しい。従来から通信制大学に進むものが多く、大学進学者の7~8割を占めていた。しかし、近年、通信制大学進学者数が減少し、4年制の1・2部、短大1部に進む生徒が増えてきた。
特に4年制大学1部進学者は、転編入生の増加に伴い増加し、大学進学者の5割を占めており、進学者数は10年前の10倍に達している。
今年も早稲田大学、慶応大学、上智大学を始め、多くの4年制大学に進学している。また、指定校推薦の大学も年々増えており、通信制高校の実力と認識が広まってきている。
このような状況に対応して生徒に大学の情報を流したり、進学相談に応じるなど、進路指導にも力を入れている。

 従来から車椅子を使用する身障者や、病気で全日制に毎日通学できない生徒も入学していたが、通信教育の認識が広まるにしたがって、そういう生徒が多く入学するようになった。
特に過呼吸、膠原病、エリテマトーデス、キンバレー症候群、ウエルドニッヒ・ホフマン病などの難病の生徒が増えており、一部の生徒には保護者同伴でスクーリングに参加してもらうなど、病気の生徒にもできる限り学習の機会を与えるようにしている。
また、“心の病”を患っている生徒も増えている。精神科医が治療、リハビリのために通信制での学習を指導する場合も多く、相談室を設けて個別の相談に応じたり、試験を別室で実施したりすると共に、平成12年からは精神科の先生を招いて定期的に教員の研修会を行うなどして、受け入れ態勢を整えている。

 平成10年に生徒のためのホームページ「momo」を立ち上げ、インターネットを通じて生徒同士のコミュニケーションを行うと共に、教科からの情報提供や、学習指導を実施している。現在、教科指導は6科目であるが順次教科を増やしていく。
また、郵便による添削指導ではなく、インターネットを利用した添削指導や学習指導を行う、「ネットラーニング」のコースの研究・開発を進めており、平成14年から一部の科目で試行を行い、平成16年から実施する予定である。

 本校校舎は、開校以来30数年を経過し、建物の老朽化と機能の陳腐化、スペースの狭隘化(きょうあいか)が著しく、また、マルチメディア教育センターなど現在の教育施設にふさわしい設備機器を整備するために校舎の建て替えを行い、平成11年9月27日に完成した。
新校舎は、エレベーターを設置し、教室は教壇をなくしてバリアフリーにし、身障者が介添者なしで通学できるようにした。
マルチメディア教育センターは、図書室と兼ね合わせた機能を持ち、マルチメディアを利用した学習方法や研究開発を行っている。
また、ここでは生徒が高校講座の放送をビデオ・オン・デマンド・システムにより、パソコンの端末から自由に視聴できるし、インターネットを自由に利用することもできる。そのほかに介護実習室や入浴実習室を備え、専攻科などの福祉教育の充実を図っている。

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