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 「今、皆さんが立っているのが旧水戸街道です。あそこに、江戸時代から立っている道しるべがあります」 「こちら、蘇羽鷹神社の境内です。石段を上がって、すぐ、庚申塔が見えました。悪いことを除くという青面金剛の庚申塔が7基並んでいます」などと、児童が説明しています。
 総合的な学習の時間(まばしタイム)「我が町馬橋の宝をみつけよう」の学習の発展として、児童が自主的にツアー局を作り、保護者の方、そして1年生から4年生の希望児童を対象に、「馬橋の魅力ツアー」を企画しました。自分たちが調べてわかったことを現地で伝えるという活動で、大人14人、子ども28人の計42人が参加して行われました。
 コースは、「馬橋という橋」→「北辰一刀流道場あと」→「万満寺」→「旧水戸街道」「蘇羽鷹神社」→「伝統工芸はさみ作り・天城鉄工所」という場所を選びました。
▲児童が作成したパンフレットの表紙
▲昔の街道について
まとめた巻物を広げて
説明しているところ
▲蘇羽鷹神社の境内にて
史談会会長も参加して
くれました

 インターネットの発達により、地球上のあらゆる所に均一の情報が瞬時に届く時代です。同じ情報が流れる中で、人々の考え方、行動の仕方まで、均一化の傾向が進むおそれがあるように思います。こういう時代にこそ、その土地のインディジニアス(地域の文化・歴史)なよさにこだわりをもち、意識しながら成長していくことこそが、大事になるのではないかと思い、本単元を設定しました。幸い馬橋は、万満寺、王子神社を代表とする文化遺産に恵まれた地域です。先に学習した日光と比較したり、町の人や物に触れながら、先人の残した有形無形の財産などを児童の感性でとらえ「馬橋の魅力」について調べる中で、郷土愛や我が町への誇りを感じながら活動を展開していって欲しいと願い、支援を行いました。
 まず、松戸史談会副会長の作成した「馬橋の観光マップ」を参考に、3人の担任が現場をまわり、神社、寺、橋、道、伝統工芸等の見学を行いました。やはり、日光と同様、歴史的な立場からの疑問が多いと予想しましたが、それ以外にも児童の関心が広がっていったときは、それらの課題も容認してよいことにしました。
 児童は、馬橋にある神社、寺の名称、古いという印象はもっていますが、具体的な知識はないようです。万満寺、王子神社の名前を知っている程度でした。そこで、まず1回目の見学を計画し、自分がこだわって調べたいことを見つけるようにしました。地域の地図を渡し、自分の行きたいところを一番最初に訪ね、時間の許す限り、馬橋の宝を見つけてこようと出かけました。
 見学してくると、「道しるべがあったよ。知らない道をたどったら、知ってるところに出たよ。川が途中から、コンクリートに潜ったよ」とか、「道の分かれ目に不思議な石が置いてあったよ。庚申塔らしい」「同じ神社でも境内にあるものが違うよ」と、ほんの小さな発見も次々に報告してきました。「馬橋って、思ったよりすごい!」という印象をもったようです。

 そこで、今回の疑問追求のゴールは何にしようか? と問いかけました。

 いろいろな意見が出ましたが、今回は自分の疑問を解決して、馬橋の宝を見つけたら「家族に伝える発表会をもとう」ということになりました。その後、希望者を募り、自分たちで作ったパンフレットを持って、ツアーガイドになって、現地の案内をしたいという計画も出てきました。それが文頭の説明です。
 では、自分の家族は、どのくらい馬橋の魅力を知っているか取材してみようということになり、各自、家でアンケートを取ってきました。「馬橋なんて、特に魅力はないよ」といわれた児童は、「絶対に探して教えてみせる!」と意欲満々。児童は、家族へ伝えるための調べ学習を展開することになりました。
 同じような疑問をもっている児童が、グループを作ります。クラスを越えて、グルーピングできるように配慮しました。3人の担任は、(1)寺・伝統の技 (2)神社 (3)道・川・名物に分かれて支援することになりました。更に、外部講師として、松戸史談会の皆さんなど、たくさんの方々に児童の取材に応じていただいたり、授業をしていただきました。
 調べる方法は、聞き取り取材、文献からの情報、博物館、地域郷土館、市役所市史編纂委員会等への問い合わせ、ホームページの検索、ファックス、Eメール等です。その中で、必要な情報を選び、どう組み立てたら言いたいことが伝わるか、グループで話し合っていきました。
 本単元では、調べたことのまとめ方・伝えあうときの方法を児童の希望に合わせて決めました。コンピュータを用いたマルチメディア的な絵本の作品、静止画像を取りこみ、コメントを入れたコンピュータによるちらし、静止画像を印刷して模造紙にはった壁新聞、ビデオカメラを実物投影機的に用いて写真をアップとルーズで見せる手法、ビデオ画像、模造紙の巻物の中にコンピュータで作った絵や写真をはるなど、相手にわかりやすく伝える工夫をしました。
 どう組み立てたら、わかりやすくなるか、どう話したら相手に伝わるか、評価カードをもとに、意見を出し合わせる場を何度も取りました。発表内容をより高めるために、グループ間で意見をやりとりしながら、「自分の言葉で語れる児童の姿」に迫っていきたいと願いつつ、学習活動を展開しました。


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