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放送教育ネットワーク

ネットワーク通信


2012年2月14日(火)

第49回中国地方放送教育研究大会山口(岩国)大会を終えて

全放連中国ブロック担当 栗原 清(埼玉県立越谷特別支援学校)

平成23年度、第49回中国地方放送教育研究大会山口(岩国)大会は、岩国市の周東町を中心に「感動ある学びと人間力を育む放送教育」を大会主題として行われました。

「感動」とは、①放送番組が直接もたらす感動、②視聴後の学習の中から生まれた感動であり、五感に働きかけながら、「感動」という情意を伴った学びを創造して行こうと取り組みました。また「人間力」とは、①知的能力的要素、②社会・対人関係力的要素、③自己制御的要素などがあげられ、これらをバランス良く高めることと考えました。


公開授業(会場:御庄小学校)

この大会主題に迫るため、NHK学校放送番組の特性として、次のようなことが考えられます。①子どもたちの発達段階に即した番組作りがなされている。②番組と連動したホームページが用意されており、発展的な学習ができる。また、このような特性を大会主題に生かすため、以下の点にも留意しました。メディアミックス、個に応じた学習過程や学習内容を用意、メディアリテラシー、追体験や実際の体験を用意する。

こうした準備のもと、山口(岩国)大会に向けては2年間に渡って研究を続け、平成23年11月11日に各校種で公開授業や研究協議が行われました。

幼稚園・保育園部会は岩国東幼稚園で「気付く・つながる・深まる・広がる 放送教育の可能性を探る」を研究主題に、満3歳児から年少、年中、年長クラスまで、園内全クラスで公開保育が行われました。現在の幼児教育現場では、家庭で満たされているテレビ視聴をあえて保育活動に取り入れていくことに不安や戸惑いがあるようですが、現代の幼児は多種多様な情報メディアとともに成長しているため重要な情報源ととらえ、あらゆるものへの興味関心が広がっていくことを願って取り入れたテーマです。

番組視聴には、「いないいないばあっ!」「しぜんとあそぼ」「ピタゴラスイッチ」「お話でてこい」「つくってあそぼ」などの放送番組が研究発表に利用されていました。ここでは幼児たちの知的な芽生えに応じた視聴体験ができ、加えて直接体験を絡ませることで深みが増し、日常の生活をより発展させたり深化させたりすることが期待できました。

小学校部会は、御庄小学校で「確かな学力の定着を図り、主体的に学習に取り組む子どもの育成~放送番組の効果的な活用を通して~」を研究主題に、3つのクラスで公開授業が行われました。この研究主題は、①社会的背景と今日的課題、②児童の実態、③学校教育目標、④これまでの研修のあゆみから設定し、迫るための仮説として「学習過程において放送番組の活用方法の工夫・改善をすれば、確かな学力の定着を図り、主体的に学習に取り組む子どもを育てることができるであろう」を立て、取り組んだものでした。

公開授業では、4年は「伝える極意」『限られた文字数で事実を伝える~新聞~』、5年は「道徳ドキュメント」『プロを夢見た野球少女』、6年は「ど~する?地球のあした」『海のゴミから地球が見える』をそれぞれ視聴していました。番組の利用方法としては、番組全体視聴から感想を述べたり記述したりする授業から、デジタル教材やパソコンの操作を組み合わせたものまで、多岐に渡っていました。

中学校部会は周東中学校で、「ICTを活用した確かな学力や情報活用能力の育成のあり方~自ら学ぶ意欲を育てる『放送による学習』~」を研究主題に、2年生の音楽で公開授業が行われました。利用されたのは「小澤征爾75th Anniversary」(NHKエンタープライズ)のコンテンツでした。ベートーヴェン作曲交響曲第5番を聴いた感想やその根拠を言葉にあらわすことを通じて、8分音符の動機がこの曲の印象を決定づける大きな原因であることを感じ取ることを主眼としていました。

高等学校部会は、県立岩国工業高校で「ICTを活用したキャリア教育」を研究主題に公開授業が行われました。放送機器を活用するポイントとしては、番組を視聴することにより職業の特徴や魅力、具体的な仕事内容など職業についての理解を深め、関心を高めることができるととらえました。

授業は校内ホームページを利用して、企業、資格試験、求人票などを調べたり検索したりする内容でした。このホームページは職業理解によるミスマッチの防止、職業への円滑な移行準備、職業教育の充実をねらいとしています。求人票やパンフレットを効率よく閲覧したり、インターネットによる企業調査をしたりするだけでなく、「あしたをつかめ~平成若者仕事図鑑~」「10min.ボックス 職業ガイダンス」を視聴することにより、職業への理解や関心を深めていました。

午後は周東文化会館パストラルホールへ会場を移し、全体会が行われました。放送大学の中川一史教授の記念講演があり、日本各地や世界での放送視聴覚の利用について動画を含めた紹介がありました。

この記事は、日本視聴覚教育協会発行の月刊「視聴覚教育」2月号にも掲載されています。
日本視聴覚教育協会ホームページ(放送教育ネットワークのページを離れます)

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