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放送教育ネットワーク

ネットワーク通信


2012年3月12日(月)

第60回九州地方放送教育研究大会宮崎大会を終えて

大会実行委員長 森迫 建博(学校法人富高学園富高幼稚園)

大会の概要

第60回九州地方放送教育研究大会宮崎大会が、平成23年11月26日(土)に宮崎市内のホテルプラザ宮崎を全体会場として開催された。午前中には、保育所部会・幼稚園部会・学校部会と部会別の分科会(3会場)も行われ、249名の参加者のほか公開園や実践研究発表者、NHK関係者等を含めて参加者総数は約300名であった。

大会主題を「“豊かな心”と“考える力”を育む放送教育をすすめよう~自ら感じ、学び、つながる力を引き出す放送教育のあり方を考える~」と設定し、午前中は保育所・幼稚園部各部会での公開保育および研究交流会、また小学校部会での実践研究パネルディスカッションおよびワークショップが行われ、参加者一同で研究を深めた。午後の全体会では、はじめに開会行事が行われ、宮崎県知事・河野俊嗣氏(代理:福祉保健部こども政策局長)と宮崎市長・戸敷正氏より来賓祝辞を頂戴した後、退任役員5名の表彰が行われた。続いて、杏林大学外国語学部教授・金田一秀穂先生の記念講演「子どもと“言葉”」を拝聴した。

保育所部会

宮崎市内の橘保育園(社会福祉法人光輪会)で、参加者84名を得て公開保育(5クラス)が開催された。その後行われた研究交流会では、公開園の先生方から本日の活動の振り返りとともに反省点も挙げられた。また、指導講師の大阪教育大学名誉教授・松本勝信先生から、次のようなまとめのお話を伺った。

○たとえば絵本の読み聞かせと放送を使うことの大きな違いは、絵本の読み聞かせは先生が発信者になるということ。それに対して放送は、先生も子どもも発信者ではなく受信者になる。お互いに受信者同士であるという同一体験、そのなかで凄いと思ったり面白いと思ったり、これをつくってみたいと思う子は、「それで遊ぶときっと楽しいぞっ」と“快”の心が期待できるから、「これつくってみたい」となる。“心の揺れ”があってはじめて主体性や目当てもはっきりしてくる。

○スイッチを入れて放送視聴、スイッチを切って「おもしろかったね。じゃあ、また視ようね」「トイレに行きましょう」と言うことも可能だが、それは見せっぱなし。スイッチを切った後の活動は先生が決めるのではなく子どもが決める。おもしろかったりすごかったりすると、子どもは必ず「先生すごかったよ」「おもしろかったね」「あれがやりたい」とか「ねずみさんがあ~やってたよ」とか、“心の揺れ”が強くなってくると、表に出したくなってくる。スイッチを切った後、子どもが心を発信できるように私たちが受信者になって子どもの気持ちを受け止める。

幼稚園部会

宮崎市内の宮崎みなみ幼稚園(学校法人昭和学園)で、参加者93名を得て公開保育(2クラス)が開催された。公開保育終了後に行われた研究交流会では、公開園の先生方から本日の活動の振り返りとともに反省点も挙げられた。また参加者との質疑応答も行われ、指導講師の園田学園女子大学教授・堀田博史先生から次のようなまとめのお話を伺った。

○番組視聴により、友だちと情報や意見を共有し合いながら、遊びを発展させる。ほんの数分間の映像から、動機づけされる。一つ一つの体験が相互に結びついていくように展開する。幼児教育は、一つ一つの体験が結びつきやすいように教師が意識することが大事。課題・情報を共有することで、みんな同じようなものができる。子どもの考えが固定化するのでは、という意見もあるが、もっと子どもたちの思考力を育てるには、できないという経験をすることも大事。教師は、番組を見せた後、固定的な活動にならないように気をつける必要がある。試行錯誤できるような廃材を準備しておくとよい。

○子どもたちの学びを考えると、①一人で黙々とやる ②たまには友だちとやる、の①と②の間を行ったり来たりする。③は、大人と一緒だとできる活動。①②③の活動の組み合わせのなかで集団で学んでいる。幼児教育の場にて、あえて①②③の組み合わせをつくることが大事。

○番組でつくっていたものをイメージして、教師や友だちと試行錯誤しながらつくるなかに学びがある。遊びと学びの動機づけや学びが見えることに、映像の影響力がある。

学校部会

宮崎市立宮崎小学校で、参加者72名を得て実践研究発表とワークショップ(授業づくり)が行われ、コーディネーターおよび指導講師を鳴門教育大学大学院准教授・藤村裕一先生にお願いした。

宮崎県都城市立高城小学校の水野宗市先生は、「5年 国語 ひょうたんからコトバ~中心」のテーマで、故事成語やことわざ、短歌・俳句などを通して理解する場と考える場を作り活用した実践を発表された。

大分県大分市立豊府小学校の長濱修司先生は、「3年 理科 ふしぎがいっぱい~アオムシ・バッタ他」のテーマで、単元の導入や活動中、まとめで活用してきた実践を発表された。

佐賀県神埼市立仁比山小学校の溝口賢一先生は、「2年 特別活動 できた できた できた~わざとじゃなくても ごめんなさい」のテーマで、児童への問題提起の場面として導入で視聴し、また解決場面を振り返りで使った実践を発表された。

後半は、授業づくりのためのワークショップが行われ、集まった参加者が班別に分かれて、「4年 理科 ふしぎがいっぱい」の番組クリップを活用して、小学校4年「流れる水の働き」の単元について指導案を設計し、互いに発表し合った。

この記事は、日本視聴覚教育協会発行の月刊「視聴覚教育」3月号にも掲載されています。
日本視聴覚教育協会ホームページ(放送教育ネットワークのページを離れます)

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