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2016年1月13日(水)

第64回近畿放送教育研究大会
第65回近畿学校視聴覚教育研究大会
滋賀大会 報告

滋賀県放送教育研究協議会事務局長 西村 陽介(草津市立志津南小学校)

あざやかな紅葉の11月20日、『教育メデイアが拓く、豊かな感性、そして確かな学びと生きる力~湖国からの発信~「学び」「心」そして「響き」へ』を主題にして、第64回近畿放送教育研究大会 第65回近畿学校視聴覚教育研究大会 滋賀大会が開催されました。午前中は草津市と大津市の学校園で公開授業(保育)・校種別研究実践交流会、午後はアミカホールで開会行事・記念講演・閉会行事が行われ、約210名の参加者がありました。
 草津市はタブレット端末を中心に、全市的にICTを取り入れた先進的な教育を実践しています。また、滋賀県立瀬田工業高等学校でも積極的なICTの活用が進められています。部会の持ち方や参加者の確保の面から、特別支援学校・学級部会は小学校会場と同じ草津市立渋川小学校で開催しました。
 幼稚園部会は、校種別研究実践交流会の助言者として園田学園女子大学の堀田博史教授をお招きし、実践報告に加えて公開保育の内容にも触れた講演をいただきました。このように、午前中のプログラムでは、各部会ともそれぞれ工夫を凝らした内容となりました。
 午後は、講師にNHK放送研修センター・日本語センター専門委員の風見雅章さんをお招きし、「21世紀にいきる 子どもと教師のコミュニケーション力」と題して講演いただきました。副題を「心を繋ぐコミュニケーション ~話す力・聞く力~」とし、コミュニケーションの大切な要素を考える、【音のことば】の特性をふまえて、わかりやすく話すノウハウを学ぶ、相手の思いを引き出す【傾聴力】【質問力】を身につけることを中心にお話しいただきました。育成とは相手の持っている能力を引き出すこと。人間の能力には大きな差はない。その差はどこから生まれるか。指導者による相手の能力の引き出し方の差であるという教職員への熱いメッセージが印象的でした。
 このような研究大会の中から、渋川小学校で行われた小学校部会と特別支援学校・学級部会について、少し詳しく紹介します。
 渋川小学校は、草津市内でも先駆けてICT活用の環境が整えられた学校です。授業公開では、テレビ一体型電子黒板やタブレット端末等のICT機器が活用されている授業が公開されました。
 6年生の社会科「長く続いた戦争と人々のくらし」では、自分の考えを書き込む、発表するためのICTツールとしてタブレット端末を活用していました。「タブレット端末に書き込んでください」「(書き込んだ画像を)電子黒板に映し出しながら、発表できるよという人?」「(付け足す考えを)色を変えて丸をしてください」など、教師の指示の中に自然にタブレット端末の活用が含まれていて、児童も当たり前のようにタブレット端末を操作していました。
 紙媒体より格段に速い資料配布のスピード感、自分の考えを書き込んだ画像がすぐに電子黒板に映し出されるダイレクト感、そして視覚的にもわかりやすく比較・交流しやすい電子黒板での表示など、ICT機器が一人一人の思考や学びの高まりに必要不可欠なツールとして活用されている様子はまさに圧巻でした。
 また、特別支援学校・学級部会の校種別研究実践交流会では、NHK for Schoolを活用した取り組みが提案されていました。
 絵本「大きなかぶ」を劇あそびにしながら言葉の学習をする単元で、『おはなしのくに』の視聴を取り入れた実践の発表でした。絵本を読んで、それをみんなで劇にしようとはたらきかけましたが、児童はなかなかイメージがわきません。そこで、朗読に動きや効果音がついている『おはなしのくに』を活用することを思いつき、児童に視聴させたところ大成功。映像を取り入れることで集中力が上がり、物語の理解が格段に深まりました。
 また、真似たり改良したりしながら番組中の演者の動きを参考にすることができたため、イメージを膨らませることにも大いに役立ったそうです。討論や助言では、番組活用の有効性が取り上げられ、とりわけ、支援を要する児童にとってはNHK for Schoolの番組が集中の持続と学習の高まりに有効であるという共通認識に到達しました。
 渋川小学校での授業公開や校種別研究実践交流会に象徴されるように、本大会では、タブレット端末やNHK for Schoolの視聴などのICT活用の有効性が広く確認された内容となりました。
 今後ますます活用が進むICT機器について、数々の提案と報告がなされたことが、滋賀大会の最大の成果だったと感じます。今後も、さらなる活用と、ソフトとハード両面のICT機器の発展が期待されます。

 

この記事は、日本視聴覚教育協会発行の月刊「視聴覚教育」1月号にも掲載されています。
日本視聴覚教育協会ホームページ(放送教育ネットワークのページを離れます)

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