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放送教育ネットワーク

ネットワーク通信


2016年5月25日(水)

~放送教育の魅力~
ますます楽しく、豊かに

元北海道地方放送教育研究協議会事務局長  蔵本 康彦

同い年

NHKの歴史を探ってみると、こんなページがありました。ここから、その役割の大きさとこれからの変わらぬ使命を読み取ることができます。
 NHKがテレビ放送を始めたのが昭和28(1953)年2月、そのひと月前に生まれた私は、同い年なのです。NHKの方々との会合の挨拶は、「テレビの歴史と同じだけ生きてきた蔵本です。」から始まるのはこういうわけです。

 

オリンピックを見た

昭和39(1964)年10月のある日、小学校6年生だった私は、学校でオリンピックを見ました。陸上競技の100m競争だったと記憶しています。小学校の玄関脇の階段ホール。天井から吊り下げられたテレビを、階段に腰掛けながら集団視聴をしたのです。これが、私と放送教育との出会いであり、教師人生を変えるきっかけになったのです。

 

「生・丸ごと・継続」

昭和50(1975)年、初任で勤務した学校で、テレビ視聴を取り入れた「放送学習」に出会います。当時は、まだビデオレコーダーは普及していないため、番組視聴は、「生・丸ごと・継続」(生番組を見る・番組全体を丸ごと見る・年間・シリーズを継続して見る)という視聴スタイルが主流でした。提示資料や詳細資料が少ない中で、理科や社会で多く利用され、道徳は、番組そのものが教材という考え方で、放送番組の特性を生かした学習形態や指導方法の研究を進めていました。ですから、カリキュラムも、番組の予定に合わせて時期を変えたり、順序を入れ替えたりするなど工夫を加えることがありました。また、この方法で継続視聴を続けることの教育効果についての研究も行われ、「視聴能力」・「相乗効果」などの言葉が使われてきました。
 しかし、ビデオ機器の普及で次第に「丸ごと・継続」に重点が移り、さらには「部分利用」や「選択利用」という「教科カリキュラムを崩さない」という流れが出てきました。このころから今までの「生・丸ごと・継続」と「録画利用・部分利用・選択利用」の論議も盛んに行われるようになりました。しかし、結局は、児童生徒に何を指導し、どのような力を身に付けさせるのかという本質論に収まっていくのです。

 

「放送教育はマルチメディア」

この言葉は、平成7(1995)年に開催された第47回北海道放送教育研究大会石狩大会で行われた放送教育セミナー、全放連の和田芳信氏と蔵本がそれぞれ提言したときに共通に使った言葉でした。
 NHKの学校放送番組は、「学習指導要領の内容を、わかりやすく教育効果を上げるためにコンパクトに作り上げられた情報素材である」という意味でした。放送番組の特性や利用する教師から見た期待感を込めての言葉です。このときにもう一つ話題に出たのが、「パッケージ教材」の提供の可能性・必要性です。これは後日、「クリップ」として、現在に至っています。

 

地デジ時代へ

平成16(2004)年、札幌市でも来るべきデジタル新時代に向けての準備を組織的に進めていくこととなり、研究大会を重ねていきました。http://www.cubeland.net/jirei_htm/600013/
 この時期は、ハイビジョン画像から読み取れる情報とその活用を探るというものでした。しかし、このころから、「PCと放送番組」、「PCとビデオクリップ」という新たな連携が模索されることになったのです。
 放送番組を「部分を」「選択」して利用することの教育効果を模索する授業が求められ、ビデオクリップを中心にすえた学習計画で、児童生徒を生かしたより活動的な学習場面を作り出すことが求められてきたのです。

 

ICT

現在、教育放送番組は文部科学省から出ている「教育の情報化に関する手引」に従った「教科の目標を達成するために教員や児童生徒が活用する」ICT素材の一部になっています。最近の公開授業でも、こういう傾向の授業の紹介が増えているように感じています。

 

放送教育の未来へ

結論は、放送教育の衰退や終焉という意味では決してありません。それ以上に、手引きに記載された素材としての意義や役割を制作者と利用者がしっかりと捉え、今まで以上に、「わかる授業」を作り上げ、「確かな学力」につながる結果を求めていくことができる状況になったと捕らえています。毎年多くの実践が紹介されています。驚くような取り組みがあります。すべての実践に、「子どもたちの能力を引き出し、発展させ、学ぶ力を育みたい」という一人ひとりの先生の思いを感じます。これからの皆さんの新たな挑戦、期待しております。

 

この記事は、日本視聴覚教育協会発行の月刊「視聴覚教育」5月号にも掲載されています。
日本視聴覚教育協会ホームページ(放送教育ネットワークのページを離れます)

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