広島大会 公開保育・公開授業・実践研究で大切にした<4つの視点>
広島大会 大会コーディネーター 堀田 博史(園田学園女子大学 教授)

視聴覚教材や放送番組を活用する実践研究では、主に研究対象となる児童・生徒にとっては視覚・聴覚に刺激が与えられるため、その反応は良く、教師はその実践を‘効果的’と捉えやすくなりがちです。言い換えると、保育者・教師は「反応が良かった」ことを頼りに「研究目標が比較的達成できた」と感じてしまうことがあるのです。もちろん、充分にその成果がある場合もありますが、ややもすると反応が良かった児童・生徒の行動を教師が主観で捉え、描写しただけの実践研究となってしまう場合があります。
 では、本来、実践研究では、どのような点に留意して授業や保育(以下、授業)を組み立て、実践すればよいのでしょうか。今大会では、その規準を4つ定めました。それが、「a.主体的・対話的で深い学びの視点」「b.学習過程の改善」「c.育成すべき能力」「d.実践方法の再現性」です。

 <a.>は、学習指導要領解説などで明示されている主体的・対話的で深い学びの視点を、単元を通して授業の組み立て時に意識しているか、ということです。例えば、子供たちに、授業目標の見通しをもたせたり、自らの学びを振り返らせたりする等、いわゆる主体的な学びの視点が意識されていれば、参観者の皆さんは、その子供の姿を見取ることができ、視聴覚教材や番組の活用に効果があった、と納得できるでしょう。
 <b.>は、視聴覚教材や番組を活用することで、従来の学習過程にどんな有用な変化が生まれているか、ということです。例えば、番組視聴後に何らかの活動をする、という過程が継続されることで、子供が視聴後の活動を自ら考えることができ、主体的な活動が生まれていきます。これは、子供の主体的な活動が「半自動化」された、と呼べるでしょう。
 <c.>は、視聴覚教材や番組を活用することで、児童・生徒にどんな力を育みたいのか、を実践前に想定しているか、ということです。さらに、子供の特定の能力が、活用の前後で、どのように変化したのかを記録して、その差を読み取ることも大切です。参観者のみなさんに対して、教師の主観だけで子供の能力の伸びを語るのではなく、客観的なデータを添えることで、より伝わりやすくなるのでないでしょうか。
 <d.>は、まず視聴覚教材や番組を活用する必然性です。「子供の〇〇の能力を育成するために番組△△を授業の最初に視聴する」など、特定の教材や番組を活用する意図をきちんと説明できる必要があります。その効果が認められ、かつ、活用の手順が具体的であれば、参観者のみなさんもご自分の教室に帰って同じように再現でき、「広島に行ってよかった!」と思っていただけるでしょう。

 このほかにも、特徴的な視聴覚教材・教具や新番組を活用した実践研究に見られる、提案性や新規性も楽しみです。公開保育・公開授業、そして実践発表と、多くの新しい発見が持ち帰ることのできる2日間となることを祈念しています。


広島大会 公開保育・公開授業・実践研究で大切にした
<4つの視点>

広島大会 大会コーディネーター
堀田 博史(園田学園女子大学 教授)

視聴覚教材や放送番組を活用する実践研究では、主に研究対象となる児童・生徒にとっては視覚・聴覚に刺激が与えられるため、その反応は良く、教師はその実践を‘効果的’と捉えやすくなりがちです。言い換えると、保育者・教師は「反応が良かった」ことを頼りに「研究目標が比較的達成できた」と感じてしまうことがあるのです。もちろん、充分にその成果がある場合もありますが、ややもすると反応が良かった児童・生徒の行動を教師が主観で捉え、描写しただけの実践研究となってしまう場合があります。
 では、本来、実践研究では、どのような点に留意して授業や保育(以下、授業)を組み立て、実践すればよいのでしょうか。今大会では、その規準を4つ定めました。それが、「a.主体的・対話的で深い学びの視点」「b.学習過程の改善」「c.育成すべき能力」「d.実践方法の再現性」です。

 <a.>は、学習指導要領解説などで明示されている主体的・対話的で深い学びの視点を、単元を通して授業の組み立て時に意識しているか、ということです。例えば、子供たちに、授業目標の見通しをもたせたり、自らの学びを振り返らせたりする等、いわゆる主体的な学びの視点が意識されていれば、参観者の皆さんは、その子供の姿を見取ることができ、視聴覚教材や番組の活用に効果があった、と納得できるでしょう。
 <b.>は、視聴覚教材や番組を活用することで、従来の学習過程にどんな有用な変化が生まれているか、ということです。例えば、番組視聴後に何らかの活動をする、という過程が継続されることで、子供が視聴後の活動を自ら考えることができ、主体的な活動が生まれていきます。これは、子供の主体的な活動が「半自動化」された、と呼べるでしょう。
 <c.>は、視聴覚教材や番組を活用することで、児童・生徒にどんな力を育みたいのか、を実践前に想定しているか、ということです。さらに、子供の特定の能力が、活用の前後で、どのように変化したのかを記録して、その差を読み取ることも大切です。参観者のみなさんに対して、教師の主観だけで子供の能力の伸びを語るのではなく、客観的なデータを添えることで、より伝わりやすくなるのでないでしょうか。
 <d.>は、まず視聴覚教材や番組を活用する必然性です。「子供の〇〇の能力を育成するために番組△△を授業の最初に視聴する」など、特定の教材や番組を活用する意図をきちんと説明できる必要があります。その効果が認められ、かつ、活用の手順が具体的であれば、参観者のみなさんもご自分の教室に帰って同じように再現でき、「広島に行ってよかった!」と思っていただけるでしょう。

 このほかにも、特徴的な視聴覚教材・教具や新番組を活用した実践研究に見られる、提案性や新規性も楽しみです。公開保育・公開授業、そして実践発表と、多くの新しい発見が持ち帰ることのできる2日間となることを祈念しています。